ボタンの博物館

概要


Detail

ボタンの起源

最も初期の貴重なボタンは、エジプト、ギリシャ、ペルシャで発掘されました。これらのボタンのあるものは、紀元前4000年のもので、エジプトの発掘品の中に見つけることができます。古代エジプトの護符で、太陽神ケペラを象徴する黄金虫の一種を形どった、装飾を兼ねたお守りである"スカラベ"や花を形どったもので、ボタンの形をしているが、衣服を留めるものではなく、おそらく権威を表す装飾品、印章、バッジとして用いられたものと考えられます。

ボタンの語源

ボタン「button」の語源について定説はありませんが、古代ゲルマン語の「button」と古代ラテン語の「bottanei」がその出所とされており、ポルトガル語の「botao」から転訛したものと思われます。言葉の意味は"花のつぼみ"です。日本で「ボタン」という名が用いられたのは、江戸時代中期だといわれています。故実家・伊勢貞丈(1717~1784)の「安斎随筆」に"和蘭国にてはコノブと言ふ、ポルトガル国にてはブタンと言ふ、それを言ひたがえて日本にてボタンと言ふなり"と記されています。

ボタンの日

明治3年(1870)11月22日、太政官布告により、当時の海軍の軍服にヨーロッパスタイルのネービールックが正式採用されました。ボタンは金地桜花に錨を飾り、大将より少尉に至るまで前面2行、各9個、後面2行、各3個、計24個の金属ボタンが使用されました。この史実にもとづいて昭和62年(1987)に日本のボタン業界は11月22日を"ボタンの日"として慶祝することにしました。